『ゴジラ-0.0』映画レビュー

続編に備えて、今週は妻と一緒に『ゴジラ-1.0』を観直しました。『ゴジラ-0.0』は前作ほどは楽しめなかったかもしれませんが、それは観る前の期待値がずっと高かったからにすぎません。作品としては、前作にまったく引けを取りません。
山崎貴監督の、1950年代の映画が持つあの「ジュ・ヌ・セ・クワ(言葉にできない何か)」をとらえる力には感心させられます。1作目を観直しながら、「この手の映画は、今と1950年代とでいったい何が違うんだろう?」 と考えていました。すると終盤、ゴジラを倒したあとで、兵士たちが敵に敬意を表して敬礼します。それを見て、これはまったく現実的ではないな、と思ったんです。今の映画で同じことをやって成立するとは思えません。でもそこで、ふと気づきました。今の私たちは、登場人物に現実的に、少なくともある程度は現実的にふるまうことを求めます。でも当時はそうではなかったのだと思います。人間を「ありのままの姿」ではなく、「こうあってほしい姿」として描こうとする意識が強かったように思えるのです。
たぶん深読みしすぎなのでしょうが、私にはそんなふうに見えます。
『ゴジラ-0.0』はオリジナルの魔法を見事に取り戻していて、物語の続きとして完璧に感じられます。1作目で気に入っていたのは、ゴジラを沈めてすぐに浮上させるという、物理そのものを武器にしようとする試みでした。『ゴジラ-0.0』も、似ているけれど違うやり方で、そのテーマを引き継いでいます。
自ら選ぶヒーロー
どちらの作品も、ヒーローになることを「選ぶ」ことの本当の重さを描いています。そこに華やかさは一切ありません。ヒーローになりたい登場人物なんて、一人もいないのです。それでも、使命感と、愛する人を守りたいという決意が、彼らに苦しい選択をさせます。今の映画では、ヒーローであること自体がご褒美のように描かれがちです。でもこの『ゴジラ』の2作では、今の映画のような形で英雄的な行いが報われる人は誰もいません。
R指定
『ゴジラ-1.0』は米国ではPG-13だったので、今作がRなのは少し意外ですが、理由はわかる気がします。見ていてつらく、少しショッキングかもしれない生々しい短いシーンがいくつかあるのです。そのうちの1つは注意ダッシュタイムにしましたし、ほかに2つ追加する予定です。どのシーンもある登場人物の動機にとって重要なので、入れた理由はわかります。ただ、その短いシーンには代償も伴います。
演技
こうした役を演じるのは、役者にとってどれくらい難しいのだろうと気になります。役者たちは登場人物を演じるだけでなく、70年前に撮られた映画の大げさな役者のように演じなければなりません。簡単なことだとは思えません。役作りのために「1950年代のB級SF映画」を何本観たのか、ぜひ知りたいところです。はっきり言いましょう。役者全員が、1950年代の下手な役者を演じるのが抜群にうまいのです。
疑問
ちょっとしたネタバレかもしれません。自信はありませんが、まだ観ていない方はここで読むのをやめてください。
気になっているのですが、気象学者の青山真琴が天気を操っていた、と受け取った人はほかにいませんか? ごくさりげなく、それをほのめかしていたような気がするんです。答えは『ゴジラ-(-1.0)』までお預けですね。
評価:A
ダッシュタイムについて: 字幕付きの映画でダッシュタイムを見つけるのがどれほど大変か、言葉では言い表せません。でも私はゴジラ映画が大好きなので、ほかのファンのためにベストを尽くしました。合図の一部は少しずれているかもしれません。土曜日にもう一度観に行くので、そのあとで修正します。
あらすじが正確なことには自信があります。
3つのダッシュタイムのうち、いちばんのおすすめは最後のものです。ほとんどが調査のモンタージュです。
注意ダッシュタイムが1つあり、核爆発の生々しいシーンが含まれています。通常のダッシュタイムのわずか1分前に来ます。注意ダッシュタイムを使えば、そのまま次のダッシュタイムのあらすじにつながります。
ほかに短いシーンが2つあり、この映画をもう一度観たあとで注意ダッシュタイムとして追加する予定です。どちらも広島で大やけどを負った人々の場面です。
『ゴジラ-0.0』のエンドクレジットの途中、または後に、おまけ映像があります。
| レーティング: | (R) |
| ジャンル: | SF、ホラー、アクション |
| 米国公開日: | 2026年11月6日 |
| 上映時間: | 135分 |
| 出演: | 神木隆之介、浜辺美波、山田裕貴、佐々木蔵之介、国村隼、田中美央、安藤サクラ、長澤まさみ、田中泯、吉岡秀隆 |
| 監督: | 山崎貴 |
| 脚本: | 山崎貴 |
| 言語: | 日本語 |
| 製作国: | 日本 |
ストーリー
戦争で日本は「ゼロ」になり、ゴジラがそれを「マイナス」へと突き落とした。あれから2年。人々は苦しみながらも復興に励み、ようやく日常を取り戻しつつあった。苦難の末に手にした平和に人類がしがみつこうとしたその時、新たな脅威が襲いかかり、希望は一瞬にして打ち砕かれる。